歳月を枕に休む雲一片

笛(縦笛か?)を吹く女性が一人、舞台正面の階段中頃で悲しげな音色を漂わせる。
笛が奏でるメロディーは、丁度「男の雨夜(1993年、羅勲児作曲)」の「♪雨が叱る、俺を叱る♪」の部分を思い浮かばせる。

ボロボロぴかぴかジーンズと、コーラスの女性が持ってきた白いブラウスをタンクトップの上に羽織っただけの姿で、韓国伝統舞踊を舞いながら歌う。

あまりにも悲しい歌なので、ただ、立って歌っておれないから、なのだそうだ。

胸を打つような太鼓の前奏や、笛の音が流れる間奏の時、舞台を右左に大きくスイスイと舞う手足の動作には、息を呑んで引き込まれてしまう。

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