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여자이니까(女だから) 作詞/作曲:羅勲児
사랑이여(恋よ) 作詞/作曲:チェ・ヨンシク
아담과 이브처럼(アダムとイブのように) 作詞/作曲:羅勲児

≪市販DVDバージョン≫
弦楽器の音色が聴こえてくる。
これがイントロか何かかな、と思っていると、今度は、気合のこもったピアノの旋律が続く。
「무시로」のメロディだ。
テレビ画面上からはよく分からなかったが、多分、上昇する移動舞台からの登場だったのだろう。
女性ピアニストの横顔がアップで映し出される。真剣そのもの、一心不乱の演奏が、打音から伝わってくる。
演奏が進むにつれ、曲の終わりに近いのか、楽団の方向を凝視している。次曲に移る際の、指揮者への目線での合図か。
ピアノ演奏だけでなく、メロディ部分をハミングで歌ってくれたら、もっと、かっこよかったと思うが、これは歌手でないと難しい、無理な相談か。

そして、「여자이니까」の、ピアノイントロが始まる。
今度は歌も歌うようだ。大観衆の前で、歌と演奏を披露するのは、相当のプレッシャーだと思うが、見事にこなしている。かなりの練習の後が見える。特に歌い方に現れている。少し遅れ気味に、ためて歌うのは歌唱テクニックのひとつだが、それをちゃんと実行している。これは、나훈아、直々の伝授だろうか。
曲が進み、そろそろ最後のところへ差し掛かったかな、と、思っていたら、今度は、나훈아の歌声が聴こえてくる。着替えを終えた姿で、「사랑이여」、の、後半からの歌い出しだ。「여자이니까」の歌詞に答える、という趣向のようだ。
本来の歌詞、「오 내 사랑」の、「사랑」を「삼순」と、変え歌で、歌っている。
この、「삼순」は、김선아主演の大人気ドラマでの主人公の名前だが、それを使って、会場を和ませようとしたのかもしれない。김선아の緊張度合いも、相当だったので、彼女もリラックスさせたかったのかも知れない。
もちろん、最初からの企画だったのだろうけど。

メドレーの2曲が終わり、김선아の、観客への挨拶も終わり、このコーナーも終わりかと、思ったら、なんと、「아담과 이브처럼」の歌い出しで、送り出そうという趣向だった。これが、またよく決まっていて、抜群のセンスを感じる。一時も無駄にしないぞ、という、意気込みが溢れている。隙がない。

여자이니까」(参考直訳)
・・・・・
愛していると言ってみようか 好きだと言ってみようか
いいえ いいえ 口に出しては言えない わたしは女だから
会いましょうと言ってみようか 静かな喫茶店でと
いいえ いいえ わたしは 嫌だ わたしは女だから
愛していると 言わないで ただ微笑を見せるだけで
気づかないふりをしている あなた 憎らしい 本当に 憎らしい
憎らしいと言ってみようか 嫌いと言ってみようか
いいえ いいえ 口に出しては言えない あなたを 愛しているから
・・・・・

사랑이여」(歌唱部分のみの参考直訳)
・・・・・
ああ 愛とは 燃えてしまった火花
ああ 愛とは ひと降りのにわか雨 ひと吹きの風のようなもの
ああ すっかり 忘れようとするけど 何故 わたしは あなたを 忘れられないのか
おお 私の恋人よ おお 私の恋人よ 永遠に 忘れられない 忘れられない
・・・・・

아담과 이브처럼」(歌唱部分のみの参考直訳)
・・・・・
私は ただ あなたが好き わけもなく ただ 好き
私は あなたを 愛したい 恋に落ちてみたい
・・・・・
(2016年3月23日:美辞麗句)

≪テレビバージョン≫
暗転している舞台。

おもむろに、ドラマティックな編曲を施した「무시로」のピアノ独奏。
これはまた重厚な体躯の女姓ピアニスト、と思ったら、人気ドラマのヒロインだった。
ドラマとイメージがまったく違う。真剣勝負の雰囲気。続いて「여자이니까」を弾き語りで歌う。
ここで女性バックボーカル陣が目立たず登場。地味だがハミングで見事に盛りたてる。

今度は、舞台左袖より羅勲児が男性バックボーカルを引き連れて登場、「사랑이여」を歌い始める。

ここで김선아は、ピアノから離れ舞台中央へ移動し羅勲児と向かい合う。
「よくやった」と言わんばかりの羅勲児とのデュエットで締める。

김선아がナーバスになっているのが、表情から窺える。
最後の最後で少し音程があやしくなったが無事終了。
今までの羅勲児のライブコンサートでの女優ゲストとしては、最高の出来ではないか。
この女優さんは度胸がある。意気込みも伝わってくる。そして退場時には羅勲児と男性バックボーカル陣の「아담과 이브처럼」の歌声で送られる。センスのいい演出が光る。

(2015年9月26日:美辞麗句)
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