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건배(乾杯)

 作詞:羅勲児 / 作曲:羅勲児

≪市販DVDバージョン≫

かなりの疲れが見える羅勲児。
振り返ってみると目立った休憩はないに等しい。最初から出ずっぱりで、
영영」から「사내」へ移る際の数分間、
여자이니까」を、김선아が歌っている間の数分間、
사노라면」から「봉선화」の歌唱までの数分間ぐらいだ。
着替えの時間も含まれているので、とても休憩とはいえないだろう。

今回もアンコール曲が始まる前のしばしの休憩となった。
文字通り、最後の力を振り絞っての歌声だ。
並大抵の体力の持ち主ではないのは明らかだ。当時57・8歳とはとても思えない。

(過去の演奏との比較について)
コンサートの最後の部分でこの曲が演奏されるのは、2002年、「歌客」コンサート以来となる。
このときは、少し遅めのテンポで、歌詞の意味を、ゆっくり歌い聴かせる、といった感じに思えたものだ。
最後の曲としては盛上がりに欠けた印象だった。
また、2003年のコンサート、「코스모스 핀 밤」では、中間で演奏されたが、どうも、ゲストの韓太鼓のリズムと合わなくて、ギクシャクしたムードになり、不完全燃焼になったようだった。
今回は、楽団のリズムも乗りがよく、羅勲児も歌いやすそうだ。
また、終始挿入される、男女バックボーカルのコーラス部分も、非常に効果的で、曲として、理想的な仕上がりとなった。
エンディングのオーケストラの演奏も劇的で、この曲もこれ以上よくするのは無理だと思われるくらいだ。

(曲終了後の短い演奏について)
楽団とバックボーカルのみで、薄暗いステージの中、 「머나먼 고향」、のサビの部分が演奏される。
ほんの30秒ほどだが、心地よい気分にさせてくれる。
本コンサートは、「머나먼 고향」で始まり、この曲で締めるという意味か。

舞台は完全に照明が落とされて真っ暗になる。まだ何かあるのでは、と、感じさせる余韻が生じる。
細かい演出がいたるところになされている。
2002年のコンサート、「歌客」、でも、同様の演出が見られるが、楽団とバックボーカルの力強さとか、迫ってくるパワーがまったく違う。

(参考直訳)
・・・・・
薄情で冷たい世間 むなしくはかない世間 分かっていてもだまされ
分からなくて欺かれる世間 運命だといって 思いつめてみたり
気の毒な母よ 恨み言だけは 途中でやめておきなさい
過ぎ行く歳月に あの過ぎ去る青春に あなたも わたしも どっと押し寄せてくる人々
空の杯に 夢を足していっぱいにし 飲んでみよう
杯を高らかに持とう 乾杯 乾杯

悲しんではいけない 泣いてはいけない だまされた勘定を 支払って 明日を信じてみよう
きみも 手には何もない 僕も 手には何もない 回り さらに回る
世間のせいと 言うのは 途中でやめておきなさい
過ぎ行く歳月に あの過ぎ去る青春に あなたも わたしも 振り回される さすらい人
空の杯に 夢を足していっぱいにし 飲んでみよう
杯を高らかに持とう 乾杯 乾杯
・・・・・
(2016年6月1日:美辞麗句)

≪テレビバージョン≫
アンコールの1曲目。

ミディアムテンポの楽団のリズムが曲によく合っている。

最前列に並んだバックボーカルのハーモニーも巧みな編曲がなされていて、曲を盛り上げる。

少し疲れが見える羅勲児。曲の途中からはいつもの表情にもどる。

ここまでで強く感じるのは「すべての曲目が今までで最高の編曲でなされている」、「羅勲児、楽団、バックボーカル、ゲスト奏者、ゲスト演技者、進行スタッフなどの裏方さん、どれをとっても最高のパフォーマンスが披露されている」ことだ。全員一丸とはこのことだ。

ちなみに、このコンサートライブは、韓国内の住民コードで応募して何らかの基準で選ばれた人たちのみが招待されている。生で観られた方々は本当に運がいい。

当日は天気予報が、曇り時々雨、実際、前日は雨の中のリハーサルだったようだ。
この日、コンサートを通して降らなかったのは、関係者、出演者全員の意気込みに恐れをなしたからかもしれない。
(2015年9月27日:美辞麗句)

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