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모르고(知らずに)

 作詞:羅勲児 / 作曲:羅勲児

≪市販DVDバージョン≫

「静」の前曲から、またまた一転、「動」のこの曲、飛び切りに明るい、思わず一緒に踊りたくなるようなリズムだ。

2003年9月のコンサートライブ、「코스모스 핀밤(コスモス咲く夕べ)」で、新曲として披露された2曲のうちの1曲である。
(もう1曲は「(空)」で2曲とも今ライブで演奏されている)

前コンサートでは、妙にコミック色を前面に出す演出(効果音の「プシュ、プシュ」とか、超ノッポな被り物ダンサーなど)だったが、今回はそれが影を潜めて、正装の男女ペアによる社交ダンスに様変わりしている。
曲が始まる段階での、男性ダンサーがスモークとともに、舞台下から飛び出す演出も面白い。

上下舞台でのびのびと踊る男女ダンサー達を観ていて、ふと思ったのが、今回のコンサートでの舞台の広さだ。
今までの どのコンサートよりも圧倒的に広い。縦横の長さも高さも十二分に確保していて、これだけのスペースがあると、凝った演出も可能なわけだ。

このコンサート会場は、何もない平地から設営したものだが、相当の予算を要したはずで、ここにも特別の意味合いのあるコンサート(光復60周年記念)ということが分かる。

そういえば羅勲児の衣装も黒と白、バックボーカルも黒で統一している。MBC楽団からゲストミュージシャンも全員正装だ。

曲のほうに目を向けると、合唱で何度も登場する、「사랑했어요 사랑했어요 당신을 사랑했어요」、と、「나는 몰랐네 나는 몰랐네 。。아픈지 나는 몰랐네」、のフレーズが特に強く印象に残る、いわゆる「사랑노래」、の1曲だ。
「あなたを愛していた、あなたに恋していた」、「知らなかった、恋のせつなさを」という意味だから、失恋、または、片恋なのだろうか。それにしても、えらく陽性な曲で、そういう悲しさや苦しさは、笑い飛ばしてしまおう、という心意気があふれていて痛快だ。

羅勲児が楽団のリズムに呼応して首を傾けるしぐさも観ていて楽しくなる。
나는 몰랐네 나는 몰랐네」、のところでの羅勲児の手の振り付けも、いかにも、「知らなかった、分からなかった」、と強調しているようで効果的だ。

盛り上がりに盛り上がったこの曲が終わると次曲まで少し間があり、ファンからの花束の贈呈、そして、観客に向けての挨拶、「여러분,안녕하세요!」、(みなさん、こんにちは!)、そして、「가자!」、(いくぞ!)、となる。

羅勲児にしては、いつもよりかなり簡素な挨拶だな、と思っていたのだが、テレビ放映前での編集によるカットが少なからずあったようだ。
DVD版作成での編集はより良い品質のものを残す、という観点から当然だろうけど、テレビ版では、放送時間の制限もあるだろうが、よほどのことがないかぎり、ハプニングもありのままで放映してほしかった。
まあ、色んな事情もあったのは分かるのだが。

(実際、テレビ版とDVD版では微妙に違っていて違和感がある。
羅勲児の挨拶で、2種類の音程での、「여러분」になっていた。
編集時に違ったところをピックアップしたせいだろう)

(参考直訳)
・・・・・
何も知らずに あなたを愛していた
愛がこれほどにも せつない気持ちにさせるものとは知らずに あなたを愛していた
日ごと幸せを肌で感じるのが愛で 蜜のように心地よく甘いものも愛だと
でも これほどやるせない思いにさせるのも愛だとは 知らなかった
今はもう分かっている 愛がどういうものなのか
別れの涙を流したあと ふっと現れる真の愛の姿を
たとえば愛は ガラスの器 いつ砕け散るかわからない
たとえば愛は カメレオン 心変わりを案じたり恐れたり
たとえば愛は 春の陽気に似た暖かな思いやり
たとえば愛は キラキラ輝く星のよう
だけど これほどやるせない思いにさせるのも愛だとは 知らなかった
・・・・・
(2015年10月19日:美辞麗句)

≪テレビバージョン≫
雰囲気がガラッと変わる明るいアップテンポの曲。男女のモダンダンスも効果的。

よくよく見れば最上段の舞台にもダンサーが。

ここでバックボーカル陣は左右の舞台端に分かれる。男性バックボーカルもここから登場。
左右に分かれているボーカル陣にも踊りの振り付けがなされており、目立たないところにも手を抜かない演出が光る。

ここでも羅勲児は本当に気分よさそうに歌っている。

最後の決めのシーンでは中央の羅勲児のところへ皆が駆け寄りポーズ。
左右の柱からはそれに合わせて火の粉が勢いよく飛び散る演出。
この火の粉とか突然の花火とかの演出は、ここでひと区切りという印か。

(2015年9月26日:美辞麗句)
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