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내삶을 눈물로 채워도(我が人生涙で充たしても)

 作詞:羅勲児 / 作曲:羅勲児

≪韓国発売DVD版≫

エレクトリックギターのイントロで始まる本曲は、前2曲と違って、何の曲かすぐ分かるあっさりとした幕開けとなった。
エレクトリックギターの音色はどちらかというと硬いので本曲のイメージとは残念ながら合わない。
今までどおり、柔らかい、暖かい音色の生ギターを選択してほしかった。そのせいか、少し曲の情緒に欠けるようだ。
バックボーカルのメロディに沿ってのコーラスは効果的だ。
本曲のような単調なメロディのスローバラードは、ややもすると聴いていて退屈に感じる場合がある。
そこで何らかのアレンジを施すのが通例だが、今回はこのバックコーラス以外は、残念ながらほとんど、なされていない。
それでも羅勲児の歌唱はいつもどおり良いので、歌のみを聴いているなら何の問題もないのだけども、前2曲と比べると曲全体の出来では、雲泥の差を感じてしまう。
それに輪をかけるのがエンディング部分の演出だ。
曲の途中で、羅勲児が歌うのを中断して、観客に話しかける場面だ。誰のアイデアか知らないけど趣味が悪い。
面白く感じる人もいるだろうけど、真剣に聴いている人には大変失礼だ。何故すんなり終われなかったのか理解に苦しむ。
たとえば「무시로」を歌っていて、最後の部分で、この曲のように、突然このように話し出したらどうだろう。雰囲気が台無しになるはずだ。誰かこの演出を止める人はいなかったのだろうか。
ひとつ言えるのは、羅勲児そのものが、もはや、この曲に愛情を感じていなかったのかもしれない。本人も何度も歌っていて飽きていたのではないか。観ていて、そんなことを考えさせられるエンディングだった。
コンサートの流れとしては、盛り上がっていたのが、急ブレーキを踏まれたような、そんな感じだった。
この曲の詞は、全体に感動的な部分が多くて、胸にぐっとくるだけに残念に思えてならない。

(参考直訳)
・・・・・
時々あなたを懐かしく思うけれども 時折あなたを忘れようとする
時にはあなたを憎むこともあるけれど 時たま目の周りを赤く染めることもある
ひょっとすると今なんとなくひとりで あなたも同じように あの月を観ているのかもしれない
夕暮れに少し光るあの星を あなたも同じように観ながら 泣いているのかもしれない
たぶん わたしは一生 忘れられないような気がする あなたを
運命という出会いもあるけれども 宿命という別れもある
私たちの出会いが運命だったのなら その運命が もう一度あなたとだったらいいのに
ひょっとすると私たち いつの日か再び 偶然を口実に 出逢うかもしれない
私の人生のすべてを涙で満たしても あなたを待ちながら 暮らしていくかもしれない
たぶんわたしは一生 忘れられないような気がする あなたを
・・・・・
(2016年10月19日:美辞麗句)

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