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무시로(ムシロ/いつでも)

 作詞:羅勲児 / 作曲:羅勲児

≪韓国発売DVD版≫

シンセサイザーのピアノの音色の伴奏で始まり、キム・ギッピョ氏の生ギターの叙情あふれる鮮やかなソロが続く中、どんな素晴らしい曲の登場かと期待が高まる。
どの曲が始まったのかすぐには分からない、このイントロのアレンジが素晴らしい。
そこで、イ・ホソン氏のエレクトリックギターがおなじみのフレーズを高らかに奏でる。
名曲「무시로」の始まりだ。正直、このイントロ部分ですでにノックアウト状態である。それほど感服させる生ギターのメロディだ。
耳を澄ませば、音楽の伴奏は、シンセサイザー、ドラムス、サイドギターのみの必要最小限のシンプルな構成で、それに男女バックボーカルのハミングが加わっている。
それらの組み合わさった音楽は一部の隙もない完璧な、文字通りプロの演奏に終始している。
この最強かつ最高の音の集合をバックにして歌う羅勲児は、さすがに気合が入るようだ。気持ちを込めた見事な歌唱でバックの伴奏陣に応えている。
1番の歌詞が終わり、2番の歌詞に移る前の、2本のギターによる掛け合い演奏も抜群の出来だ。見事なアドリブメロディをお互いに奏でている。
それは2番の歌詞が終わった後のエンディングでも続く。
羅勲児の歌唱の歌詞と歌詞のわずかの隙間をうめる生ギターも効果的で洗練されている。
これ以上の「무시로」は、望みようがないほどの、完璧な出来栄えだ。さぞかし演奏側の面々も快感だっただろう。

「光復60周年記念コンサート」では、この曲「무시로」と次曲の「갈무리」は、演奏されていない。コンサートの趣旨に合わないのがその理由かと思っていたが、実は2曲とも、当コンサートの出来が良すぎて、これ以上良くする必要がないので、取り入れなかったのではないか。それほどの最高レベルの出来と確信したに違いない。

(音楽監督キム・ギッピョ氏)
非凡な才能の持ち主のアコースティックギター演者で、アレンジも担当しているはずだ。
奏でるメロディは歌心があふれていて、ジャズの下地がうかがわれる。
羅勲児のライブコンサートで最初に見かけたときは、何人かのギター奏者のひとりに過ぎず、地味な印象だった。サングラスもかけていなかった。
本コンサートから、はっきりと前面に出て来たようで、2年後の「ナフナのアリス」コンサートで、より重要な役割を演じることになる。というのも全曲でアレンジを担当しているのでは、と勝手に思い込んでいる。

(MBCプロダクション 管弦楽団 部団長のイ・ホソン氏)
常にMBC楽団の最前列に位置する、エレクトリックギター演者で、コンサートの多くの曲でエレクトリックギターのソロを取っている。
この曲でも印象的な演奏だったが、ジャズというよりもロックの方の下地が強い気がする。
過去にロックバンドでのリードギター担当だったのではないか。管弦楽団の団長なので、当然アレンジも担当しているはずである。
ジャズの香りがするキム・ギッピョ氏と、ロック風味のイ・ホソン氏、唯一無二のコンサートでの共演だった。

(参考直訳)
・・・・・
すでに来てしまった別れなので 悲しくて泣くのはやめよう
すでに手遅れの別れなので 未練を抱くのはやめよう
涙を隠そう 涙を大事にしよう 別れよりさらにつらいのが孤独なので
いつでも いつでも 懐かしいとき そのとき 泣こう

すでに背を向けた人なので 憎くても憎むのはやめよう
すでに約束された別れなので 誰にも話すのはやめよう
涙を隠そう 涙を大事にしよう 別れよりさらにつらいのが孤独なので
いつでも いつでも 懐かしいとき そのとき 泣こう
・・・・・
(2016年9月21日:美辞麗句)

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