一転して、明るい曲調で、思わず一緒に口ずさみたくなるようなメロディを持つこの曲、「애정이 꽃피던 시절」(愛の花が咲いた季節)、羅勲児の、歌っていて、嬉しくて、楽しくて、仕方がない、と言わんばかりの、顔の表情が、印象的で、こちらも楽しくなってくる。
特に、曲の中盤での、「あ、あ、あーあ、あ、あー」の部分での、顔全体を左右に揺さぶっての歌唱は、歌と詞への、熱い感情がほとばしっているかのようだ。
羅勲児は、表情や態度に、そのときの感情がすごく表れるが、この曲では特にそうだ。
観客を魅了してやまない理由のひとつだ。
歌が飛びぬけて上手なだけではなく、その歌心を、観客にストレートに訴えかけることができ、そして、観客の心に、自然に、しっかりと刻みこむことができる、数少ない歌い手の一人だ。まさに、「歌客 羅勲児」 だ。
(参考直訳)
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初めての恋にめぐりあったその日 顔を赤くしながら 子供のように すがりつく
心おどる 恋の季節
完全に開き ひときわ美しくなったユリのように
私たちの恋の花が咲こうとする時 ああ 消えてしまった初めての恋
思い出します 愛の花が咲いた季節
初めての恋にめぐりあったその日 幸せを夢に描きながら 子供のように すがりつく
心おどる 恋の季節
美しく咲いたバラのように
私たちの恋の花が咲こうとする時 ああ 失ってしまった初めての恋
思い出します 愛の花が咲いた季節
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(2019.09.30 美辞麗句)