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김양 강원도 아리랑(キム・ヤンの江原道アリラン)

ステージには数種類のセットが持ち込まれ、数名の太鼓奏者が居残っている。
羅勲児は、
「今の世の中は、ストレスにあふれている。これから、ストレス対処の方法をお見せします」
と、述べ、表面に人型を描いた縦型のダンボール様の前で説明を始める。
「今からストレス解消に、この人型を打ち叩きます」と、言い、指揮者から太鼓のバチを受け取る。ここでの指揮者の表情が面白い。「本当に良いのか?」と言わんばかりだ。そして、金太鼓と共に、あたかも太鼓を叩くように、人型を攻撃する。
最後の一撃の後、人型ダンボールは横にくずれていくのだが、ここで楽団の伴奏が入るのには驚いた。しかも良い曲なのだ。
「アリアリアーリ、アリアリアーリ、アーリーア」という、何か祭りのお囃子のような歌声が入っている。
次には、大きなリンゴの縦型ダンボール箱が登場する。
これも、羅勲児は穴が開くまでバチで叩き、最後には蹴りを入れる。
すると、再度、「アリアリアーリ・・・」が、始まり、今度は羅勲児も一緒になって歌っている。
次に、今度は、古い柱時計と、古い数種の洗濯盥が登場する。
そして、2名の太鼓奏者の伴奏で、先ずは柱時計を叩き壊し、次に洗濯盥を楽器のように扱ってバチをふるう。
最後には丸いボール様の玉を割り、例の祭囃子のような楽団とバックコーラスの演奏が始まり、そして終わる。
その後、羅勲児は、「ストレスに負けないようにね」と、会場に声をかけている。

このようなパフォーマンスだったのだけど、気になる点が少しある。
1つ目は、人型のダンボールを叩きつける場面だ。
子供も見ている前でのこの行いはほめられたものではない。
2つ目は、リンゴ箱を最後、足蹴りを加えるところだ。あまり見たい場面では決してない。
最後は、古い柱時計を徹底的に壊す場面だ。特に横殴りして壊す場面はちょっと引いてしまう。暴力に似かよった挙動と取れないこともない。
まあ、そんな意図は毛頭ないのは言うまでもないのだけど、単に、「歌を大声で歌ってストレス解消しよう」、の方が安心して観られたような気がする。
ひょっとしたら、羅勲児は、実際に満客の前で太鼓を叩けなかったので、そのストレスの解消も兼ねてのパフォーマンスだったのかも知れないが。

ただ、ここで採用された曲、「김양 강원도 아리랑」(キムさん江原道アリラン)は、いい歌(アリラン)で、聴いていて楽しかったのは間違いない

(参考直訳)
・・・・・
アリアリ スリスリ アラリヨ アリアリ 峠 超えていく
唐胡麻の大樹は見物席 杏のT字路で 待ちあわせよう
アリアリ スリスリ アラリヨ アリアリ 峠 超えていく
大豆と小豆 何故開けないで 椿の実を何故開ける
アリアリ スリスリ アラリヨ アリアリ 峠 超えていく
酒場を仕立てて 我慢強い人だけが 待っている
アリアリ スリスリ アラリヨ アリアリ 峠 超えていく
唐胡麻の大樹は見物席 杏のT字路で 待ちあわせよう
・・・・・

(2020.04.20 美辞麗句)

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