独特の雰囲気のある女性ジャズピアニスト「진 보라」(チン・ボラ)による、流れるようなスムースなイントロから始まる当曲、前曲からもがらりと雰囲気が変わり、バラード調のスローなテンポで、何やらメロドラマ風の印象を受ける。
グランドピアノ横には羅勲児がスタンバイしている。
羅勲児が歌い出すまでの女性ピアニストのイントロ演奏は、リリカル(叙情的)かつ情熱的で、ここまでで、すでに素晴らしい出来栄えの演奏曲が約束されていそうな印象を受ける。
卓越したピアノテクニックに加えての叙情豊かな演奏は、これだけでも聴き応えがあり、存在感たっぷりだ。
ピアニストの合図により羅勲児の歌唱も始まるが、これまた素晴らしいの一言だ。
例によって歌詞の世界に入り込んでの、歌心あふれる歌声は思わず聴き入ってしまう。
まさに珠玉のデュオ(2人演奏)の誕生だ。
曲がサビ(一番盛り上がる部分)に入ると、羅勲児はピアノ側から離れ 舞台中央に移動し歌い続ける。
そして1コーラス目が終わりかける時、舞台右側からスライド舞台に乗って、追加の伴奏楽器演奏者達(バイオリン、チェロ、ビオラ)が現れ、演奏が始まる。
そして、中間伴奏部分になると、それらに加えて、バックコーラス、生ギター、そしてかすかに楽団演奏の音色も聴こえる。
ここでの、生ギターのソロ演奏は、曲想にぴったりと合っていて、非常に効果的で、叙情や情熱ムードに拍車をかけている。
そして2コーラス目のサビから、羅勲児の歌が再度加わる。その歌唱力は圧巻で心に響いてくる。
それに呼応するピアニストの熱気も、観る側に伝わってくる。
そしてエンディングとなるが、ここでのピアノテクニックと、曲に対する演奏への情熱的な表現は卓越している。
また、羅勲児の歌と合わせての終わり方もこれ以上はないぐらい決まっている。
共演者を選ぶ時の、羅勲児の確かな目を、あらためて痛感させられる演奏となっている。
コンサートは続く。
ジャズピアニスト「진 보라」(チン ボラ)氏 について。
経歴を見ると、2001年に、韓電アートフルセンター主催のジャズコンクール部門の1位に、また、同年のソウル総合芸術院コンクールジャズ部門で1位に選出されている。
さらに数十曲以上の作曲、編曲も手掛けているようだ。
(「사모」参考直訳)
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おいでなさい 愛しい人 愛しい人よ
しっとり濡れる唇で
風に抱かれ 雲に乗り そっと おいでなさい
おいでなさい 愛しい人 愛しい人よ
ありのままの姿 そのままで
草荒地は止して 花の道を通り そっと おいでなさい
雨だれに 髪を濡らし月の光で 髪をとかし
愛しい人が おいでなさる 町角に立つ
恋い慕う 胸の痛みが お分かりになるというのなら
おいでなさい 愛しい人 愛しい人よ
そっと おいでなさい
雨だれに 髪を濡らし 月の光で 髪をとかし
愛しい人が おいでなさる 町角に立ち
恋い慕う 胸の痛みが お分かりになるというのなら
愛しい人 愛しい人よ 早く おいでなさい
愛しい人 愛しい人よ 早く おいでなさい
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(2021.02.17 美辞麗句)