打楽器のイントロが始まり、カラフルなカジュアル服姿の男女バックダンサー陣が、左右から現れると、本格的な楽団の伴奏も聴こえてくる。
一際目立つのは、エレクトリックギターの炸裂するような演奏だ。
そして、ダンサー達も踊りだすが、懐かしのツイストダンスだ。
さらに、バックボーカル陣のコーラスも聴こえてきて、舞台右側から、スライド舞台に乗って登場する。
曲のリズムとしては、初期のロックンロール風で、軽快さが特徴だ。
そして、羅勲児の歌が始まるが、時折、映し出される観客側は、全面、リモート観客の様子が、分割されてスクリーンに映し出されている。
また、途中からは、ステージの両横、並びに、ステージ後方側にも、大きめに分割されたリモート観客も映り、圧倒される。
羅勲児側から見えるのは、多分、家庭や施設内の人達が、何やらうごめいている、という程度しか分らないだろうけど、がらんとした無観客席を見るよりは、断然、力が入るのは間違いない。
曲の中間部の間奏前では、女性ダンサーのひとりが、舞台右側から、モデルのようなポーズを取りながら、羅勲児、そして他のダンサー達の前を横切っていくが、この時の、羅勲児や他のダンサー達の反応というか、リアクションが面白い。
驚きと注目の様子がよく表れている。
そして、羅勲児が、この女性ダンサーの後ろ姿に向かって、歩きながら追いかけると、急に女性ダンサーが後に振り向く。
すると、羅勲児、他のダンサー達が、驚いて後退していくという按配だ(後ろ美人、前びっくりの演出?)。
ここから、バックコーラスのみの曲の間奏に入るが、ここでの、羅勲児と、ダンサー達のからみも面白い。
舞台右側から左側へ、特有のポーズを取りながら進む、2列に並んだダンサー達を先導するかのような動きの後、一転、真ん中に割り込み、そして、ステージ中央に戻っていくという振付だ。
ここで、タイミングよく、曲に戻り、続きの歌を歌い始め、そして、エンディングに移っていく、という流れだ。
そして、「순이!」の掛け声の後、バックダンサー達と共にポーズを取る。
「내게 애인이 생겼어요」に続き、本公演での2度目の記念写真のような風景だ。
今までも、羅勲児の公演では、振り付けの演出を重視していて、よく工夫された振り付けが施された、ダンスを伴なう曲がよく見られるが、本公演でも同様だ。
そして、それぞれの曲で、同じ振付では、2度とやらない、という信念があるようだ。
それは、観客の関心や興味を常に、持続させる、飽きさせない、ということだ。
そのためには頭を絞らないといけないのだけど、毎回、それを実現しているのは、ちょっとした驚きだ。
察するに、国内外にかかわらず、かなりの量の、実際に行われたコンサートを見て、参考にしているのだろう。
さて、曲が終わり、画面には、熱狂するリモート観客達の姿が映し出され、再度、ステージ側にカメラが移動するが、何やら奇妙な状態になっている。
ダンサー達が後ろ向きになって、大きく両手を上げていて、その先にある、中央の何かを隠しているように見える。
その場所では、もぞもぞした動きが、画面から確認できる。
どうやら、羅勲児が着替えをしているようだ。
それがほぼ終わる頃、ダンサーの1人が、ギターを持って現われる。
そして、他のダンサー達が去ると、真ん中には、ギターを抱えた、カジュアルなジーパン姿の羅勲児が・・・。
本公演2度目の、舞台上での着替えだが、空白時間を作らない、観客の興味を逸らさせない、という徹底した意図が見える。
これも、「D」へのこだわりのひとつなのだろう。
さて、次のコーナーでは、羅勲児のギター弾き語りが観られそうだ。
(2021.03.02 美辞麗句)