曲のイントロ部分で、羅勲児は何やらぶつぶつと呟いている。
勿論、何を言っているのか、マイクには入らないので分らないけど興味深い。
曲に対する志気を高めているのだろうか。
そういえば、以前にも、このような呟きの場面があったのではと、調べてみたら、「歌客」コンサートでの、「청춘을 돌려다오」で呟いていた。
このときは、曲の中間部で、やはり同じような感じで、ぶつぶつ何かを呟いている。
心に期するものがあるのだろうか。
さて、当曲も前曲と同様の演出で、舞台背景も、随時、挿入されるオンライン視聴者達の様子が中心だ。
中間部では楽団の姿(特に管楽器奏者)も見られる。
どうやら、曲によって、見せる、聴かせる曲と、一緒になって歌ってもらおう、という意図の曲とに分かれているようだ。
前者では、舞台背景や演出も、最小限にとどめて、シンプルになっている。
さて、曲についてだが、前曲と違って、イントロは、いつもと同じ演奏を採用したようだ。
逆に、エンディングは前曲と同様の仕上げになっている。「ジャン、ジャン、ジャン」と、3回繰り返して終わる手法で、これはこれで、スムーズにエンディングが終わる効果があると思う。
この曲は、今までも、多数の歌手が歌っているが、その曲調は、穏やかで、どちらかというとスローなテンポが多い。
比較的、最近では、「신유」(シンユ)、それ以前では、「방주연」(バンジュヨン)、かなり前では、「주현미」(チュヒョンミ)が典型的な例で、じっくりと聴かせる内容になっている。
羅勲児のように、ミディアム(中間)からアップテンポ(速い速度)で、エネルギッシュ(精力的)に歌っているのは、あまり、他に例を見ない。元気さを強調しているようだ。
この点でも、羅勲児のユニーク(唯一)さの証だろう。
まあ、一緒になって歌うには、あまり遅い曲だと、歌いにくいし合わせにくい、ある程度、速さがある曲でないと歌いづらい、というのも事実だ。
また、歌手が曲のメロディを同じ速さで歌っても、バックの楽団の演奏がスムーズ(なめらか)で軽快でないと、歌いづらい。
このようなスムーズで軽快な楽団の演奏で典型的なのは、羅勲児のコンサートでは、「羅勲児 千年のうた」公演、それに、「수퍼콘서트나훈아 1996」公演での、伝統曲のメドレー形式での演奏が代表的だ。
羅勲児以外のコンサートでは、かなり前だが、1994年11月19日放送の、「KBS 빅쇼 전통 가요 의 자존심 현철 주현미 (伝統歌謡の誇り ヒョンチョル、チュヒョンミ)」がある。
この公演で、2人の歌手が交互に、ときには一緒に歌う、連続10曲の韓国伝統歌謡のメドレーは、素晴らしい楽団演奏も合わせて、画期的、圧巻、見事の一言で、圧倒されたものだ。
一般的に、古い曲であればあるほど、その演奏速度は遅いことが多いが、これらのコンサートは、その枠を越えて、新しい曲の魅力を、十二分に伝えていて、その功績は多大だ。
(2020.12.09 美辞麗句)