韓国の本【不朽の芸人・羅勲児】推薦の詞1

日照りの中の慈雨

 囲碁の高段者はよく言います。“定石を捨てろ”

 初歩の頃は‘定石’を知ってこそ正常の囲碁を置けるけれど、普通は高段者は定石に未練がましくしません。 定められた手本に従えば9段の境地は むしろ遠くなるからです。

 ‘人気’を摂って生きている大衆スターも同様だ。 初め頃は小さな人気に執着して作品一つ一つの興行に触覚神経を尖らせる。 けれども大家の隊列に入った本当のスターは人気にこだわらず超然としている。‘カラにしてこそもっと大きく詰める荷’を良く解っているからです。
‘空にする哲学’を誰よりもよく解っている大衆スターが即ち羅勲児です。

 彼は公演ごとに自身のあらゆる事を流し注ぐ。 しかし公演が終わればあらゆる事を空にする。 だから彼の公演はいつも新しい始まりだった。
大韓民国最高企業の行事招待をずっと断わった彼。 彼の応答はこうだったそうです。

 “私は大衆芸術家だ。私の公演を見るためにチケットを買った大衆の前でだけ公演したい。私の歌を聞きたければ公演場のチケットを買いなさい。”

 こうして自身のあらゆることをかけて大衆と息を合わせた羅勲児。
2008年1月記者会見を終わって忽然と消えた彼が又私達の前に現れた。
永年の友である南ガンイル先生と現職記者が一緒に書いた〈不朽の芸人羅勲児〉という本を通じて。

 断言するに、この本は、彼のカムバックを待つ多くのファン達に日照りの中の慈雨になるのです。
‘天井芸人’羅勲児の音楽的背景と力は勿論のこと、彼の隠遁と潜跡をめぐる知られていない話、そして金芝美との世紀的ロマンスに至るまでファン達の渇きを癒してくれる話で一杯だからです。

 メディア従事者として、どうかこの本が羅勲児のカムバックを早める着火点になるだけで無くアイドルに押されてだんだん存在感を失って行っている伝統歌謡市場復活の信号弾になる事を祈願します。

2014年2月
いつのまにか近づく春の香りが鼻先にやさしく感じられる光化門にて
TV朝鮮報道本部 本部長 金・ミンベ

(日本語訳:byおおきに2014.4.27)

【推薦の詞ー2】

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