羅 勲 児 VS 金 重 培 二人はどんな人?
私が選んで作る私 VS 私を削って作る私

韓国の本「사람 VS 사람」(本の表紙はこちら)
第十三章 222頁1行目から223頁1行目まで

目標に対する脅迫の副作用

 しかし、本質的な自分の姿よりは外的な物差しに基づく方法論的次元の自己決定権はその権利を行使する人を、従来は強迫的であったり、もしくは簡単に作る可能性がある。

 仮に‘息子に尊敬を受ける男’と認められたい父親は息子との関係に自分が設定した目標を達成するために、息子自体に対する関心よりは目標に向かって行く自分の方法論に偏るあまり、自分も判らないうちに息子に心の傷を与えるようになる事もある。目標自体に対する脅迫的な執着の為に出て来る現象だ。

 このような副作用を‘羅勲児式自己決定権’に適用して判り易く説明してみればこのような話だ。
近頃は流行のようになったが、それでも羅勲児ほどホテルのディナーショーを多く開催する歌手もおそらく無いようだ。
‘高級イメージ’を目指す羅勲児のコンセプトと特級ホテルの商業主義が絶妙にぴったり合った結果であろう。

 或る年、父母の日ディナーショー形態で開かれた羅勲児の公演場で私はほろ苦い経験をした。今も孝道(親孝行)の贈り物の中で、一番に羅勲児のコンサートを指摘する人が多いのは、調査結果のようにこれに参加する大部分の観客は年配の方々だった。その方達に不適切に見える献立もそうだけれど、本当の問題は舞台を中心に過度に左右に広がった座席配列だった。

 中央の座席を除いては大部分の両側は舞台が殆ど見えない死角地帯だから公演が始まるや、舞台を正面で見る事が出来る方へ行ってそのまま公演を観る人が非常に多かった。例え羅勲児の趣有る調べと楽しい身体の動きに埋もれてしまっても、久しぶりに年老いた両親を案内してきた子息達の腹立ちと、少しでも舞台をもっと見ようと首を長く長く伸ばして座っていた老人達のその気の毒さといったら・・・。

(日本語訳:byおおきに2010.4.3)
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